SONG WRITERS '15
ミュージカル ソング・ライターズ
7/24昼と8/6夜に観劇してきました。
まず初めにお伝えしたいこと。
ジャニーズに興味がある人もない人も、ミュージカルを観たことがある人もない人も、老若男女問わず様々な方にお勧めをしたい作品です。
2013年に初めて上演され、再演の声がとても多く上がり今年またシアタークリエに戻ってきた作品。
こんな可愛らしいパネルでお出迎えしてくれます。
まずスタッフの方々。
脚本・作詞/森雪之丞
演出/岸谷五朗
そしてキャスト陣。
屋良朝幸…エディ・レイク
中川晃教…ピーター・フォックス
島袋寛子…マリー・ローレンス
武田真治…ニック・クロフォード
泉見洋平…ジミー・グラハム
藤林美沙…パティ・グレイ
コング桑田…カルロ・ガンビーノ
植原卓也…ベンジャミン・デナーロ
平野良…アントニオ・バルボア
スタッフ、キャスト陣共に豪華です。
舞台はニューヨーク。
自信に満ち溢れているエディと少し控えめなピーターは幼馴染。
2人で創ったミュージカルがブロードウェイで上演されることを夢見て日常を過ごしている。
仲間でもある音楽プロデューサーのニックがやってきて、社長が気に入ったからミュージカルの完成を急ぐようにと伝える。
女性ボーカルが必要なんだ…と探していたところに突然現れた歌姫マリー。
歌唱力はもちろん、マリーの持つ雰囲気はとても魅力的でエディは一目惚れをし、ミュージカルに誘う。
だけど田舎出身と言うことで喋ると南部訛り。
話は時折作成中のミュージカルの世界へと入っていく。
この世界にいるのがマフィアのカルロ、ベンジャミン、アントニオ。
二重スパイとなり悪事を働くマフィア達を検挙しようと仕事に勤しむジミー。
ジミーに突然別れを切り出されてしまったパティはマフィアのボスであるカルロが経営するバーのシンガー。
ジミーとパティの物語は全てにおいてとても重要で。
エディの考えた物語と現実が行ったり来たり。
しかし作品の魔力により突然物語がコントロールを失い、ついに現実と物語の世界の境界線を越えてしまう。
物語はハッピーエンドだ!と言っていたのも束の間、コントロール出来なくなった物語の世界は悲劇の方向へと向かっていく。
現実と物語の世界が入り乱れ、やがて物語は現実とリンクし、思ってもいなかった事実が分かる。
ストーリーの展開が本当に面白いです。
冒頭のシーンはここと繋がっていたのか、とハッとするシーンばかり。
ジャニーズであり、振付師であり、歌唱力や演技力にも定評のある屋良くん。
最近はミュージカル俳優として活躍されている中川晃教さん。
力強く歌うエディと優しく歌うピーターの歌声はとてもマッチしていて。
特に中川晃教さんが歌い上げるバラードは惹き込まれます。
ピーターの切ない想いがとても沁みてきて涙が出そうになる程です。
藤林さんの歌声はパワフルかと思いきや切なく綺麗な高音でも聴かせ。
ハイトーンボイスで透き通る歌声を持つ島袋寛子ちゃんとの相性もバッチリ。
エディとピーター、パティとマリー。
タイプは違うけれどシンクロしていて心地が良いのです。
コング桑田さんはとてもいい声をしていらっしゃるな、と思いながら聴いていましたがゴスペル歌手でもあるんですね。
ニックを演じる武田真治さん、実は二面性を持つ難しい役なのですが、コミカルさも取り入れつつこなしていて。
サックスを吹くシーンもありますよ。
歌唱力はもちろん、劇中歌も素晴らしい。
一度聴いたら忘れられない曲ばかり。
ピーターが歌う「Dinosaur in my heart」
パティとジミーの「愛はいつも愚かなもの」
そして「ハッピーエンドが待っている」。
個人的にはこの3曲がとっても好きです。
サントラ出して欲しいなあ…とここに書いておきます。
ストーリーと歌について書き連ねてきましたが、このミュージカル、とっても笑いの箇所が多いんです。
シリアスなシーンで突然シュールな笑いやアドリブを突っ込んできたり。
みなさん普通に声を出して笑っています。
メインキャスト全員でやってます。
これは見所の一つだと思います。笑
そして舞台は生き物、とはよく言ったものでたまにお茶目な部分も現れます。
エディがピーターを少しだけ驚かし、ピーターがびっくりしたぁ!と言うシーン。
ピーター…いえ、中川晃教さんは本当にびっくりしたようで何度も「本当にびっくりしたんだよお!」と言っちゃったり。
武田真治さんもセリフがぶっ飛んでしまい笑ってごまかして中川さんもそれにつられ、2人で笑いながら演技したり。
ニックが登場するとき「てんこ盛りだよ!Good News!!」とポーズを決めながら出てくるんですね。
8/6夜公演のカテコのとき、武田真治さんが屋良くんにやれよとジェスチャーで促し、屋良くんは困りながらも立ち止まる。
素知らぬ顔ではけて行こうとしたヒロちゃんを何とか呼び止め、2人で小さくポーズを決める。
ヒロちゃんはやはり恥ずかしかったのか、逃げるように走って去って行きました。
可愛かった。笑
冒頭で、今年再演された、と書きましたが実はわたし初演を観ていないんです。
こんなに面白いミュージカルを知らなかったことを後悔しました。
本当は1公演だけ観劇の予定だったのですが、終わった後にまた行きたい!と騒ぎ気付けばチケットを購入していました。
実際リピーターの方はとても多いようです。
わたしの前に座っていた親子。
お子さんは小学生くらいだったのですが、歌をずっと口ずさんでいました。
5回目の観劇、と言う方もいらっしゃいました。
歌あり、弾き語りあり、ダンスあり。
絶妙なキャストの方々。
ハラハラドキドキしながらも心温まるストーリー。
この世に100の悲しみがあっても
101個目の幸せを書き足せばいい。
物語はハッピーエンド!
東京での公演は全て終わりました。
これから京都の公演ですね。
最後まで怪我なく素敵なストーリーを届けてください。
そしてまた来年もこのミュージカルが観れますように。