ただのひとりごと

思ったこと、感じたこと。いろいろ。

ペール・ギュント 初日公演

舞台 ペール・ギュント
7/11初日公演 KAAT神奈川芸術劇場

作:ヘンリック・イプセン
構成/演出:白井晃


ノルウェーの作家、イプセンの傑作。
戯曲、ペールギュントを観劇してきました。

正直なところ、わたしにはとても難しいお話でした。
なのでレポも感想も何も書けないし…と思っていましたがそれもひとつの感想だと考えたので、文章力のないわたしが書ける範囲でここに綴っていきたいと思います。

検索でこのページに辿り着いた方がいらっしゃいましたら。
無知過ぎる故にトンチンカンなことを書くかもしれませんが、お許しください。


演出家は白井晃さんでした。
様々な舞台を手掛けておられる方です。
難しい作品を手掛けている印象があります。
また俳優としても活躍されていて、古畑任三郎等の有名なドラマにも出演している方です。

ペール役は主演である内博貴くん。
ペールの母親、オーゼ役に前田美波里さん。
ペールと恋に落ちるソールヴェイ役に藤井美菜さん。

ペールギュントを観劇するきっかけとなったのは、主演を務めている内くん。

元々好きだったのですが、2012年のSHOCKを観るまではグループで活動していた内博貴しか知らなくて。

2012年のSHOCKで初めて俳優・内博貴を観た際に彼の演技に惹き込まれ、更に好きになり。

それから内くん主演の舞台を観に行きたいとずっと思っており、今回やっと観劇することが出来た、といった感じです。

内くん主演に加えて美波里さんも出演なさるなんて行かないわけがない。
最強のタッグだと思っています。

公式サイトに載っているあらすじしか読まず、予備知識はほぼない状態で観劇しに行きました。

神奈川芸術劇場には初めて行ったのですが、小さく味のある劇場でした。
奥行きのある舞台がその小ささを感じさせず、また客席も舞台と近く感じることの出来る造りでした。
とてもいい劇場です。

そしてミュージカルしか観たことのなかったわたしが驚いたこと。

バックで演奏をしているとき以外はマイクなしの地の声で演じていたこと。

お芝居ではそれが当たり前なのかもしれませんが、わたしにはそれがもう新鮮でした。

内くんの演技。
やっぱり彼の演技は好きだ。
嘘くさくない、と言うと少し表現は違うかもしれませんが。
演じているのだけれどそこにリアルがあって。
特に泣きのシーンにとても弱くて。
この作品でもオーゼを看取り泣き崩れるシーンがあるのですが、そこだけはつられて涙を流しそうになりました。
(SHOCKでは大抵号泣してます)

鬼気迫るシーンが多いのですが、66歳とは思えない迫力があって。
流石という言葉に尽きます。

藤井美菜さんは初めて知った女優さんだったのですが、とにかく透き通った声が素敵な方です。
最後の方に少しだけ歌うシーンがあるのですが、その歌声がとても綺麗で印象に残っています。

この物語の主題。

自分自身であるとは何か?

どうやって生き、どうやって死んでいくか。
それを己に問い続け世界を放浪する。

1867年の作品なのですが、これは現代にも通ずるテーマなのではないかと感じました。

とにかくお伝えしておきたいのは、1幕は18禁レベルのシーンが出てくることです。

1幕だけで5人の女を抱くので(語弊でもなんでもない)、こちらが赤面しそうになるほどです。
妙なドキドキを抱くんです。

この舞台のチケット、高校生以下の割引きもありましたが大丈夫なんだろうか…と余計な心配をしてしまうほどです。

いっそのことわたしも抱いてくださいペール様。

と、話は逸れましたが。
演出の白井さんがペールのことを「スマホを操作しながら都内の繁華街を歩いている若者」とおっしゃっていましたが、まさにその言葉がぴったり。

ふらふらと自分の思うままに生きる。

世界を放浪して自分の人生を探す。

老いて帰郷すると死神に出会い、これまでの人生が無意味だったことに気付かされる。

簡単に書いたのですごく理解しやすいお話に聞こえますよね?

ところが理解出来るようで出来ない。
考えさせられる。

ずっといたお医者さんのような男性は誰なんだろう。

ラストの赤子のシーン。

あれ、今までの話は何?

最後の最後で頭大混乱。

…書けば書くほどますます自分が何を書きたいか分からなくなってきた…。

話は難しいのですが、全てが理解出来ないわけでもないんです。
アドリブなんかも少しあったりして、笑える場面もありましたよ。

考えながら観るのですごく精神が疲れましたが、面白かったです。

初日公演だったのですが挨拶などはなく通常通りに終わりました。

原作と呼ばれるものがあるかは分からないですが、本を探して読んでみようと思います。

この作品を観て改めて内くんの演技の魅力に気付いたり、美波里さんに圧倒されたり、藤井美菜さんと言う女優さんを知ることが出来たり、自分自信について考えさせられたり。

長い年月、たくさん舞台化されてきた作品なので、機会があれば1度観劇してみるのもいいのではないかと思います。

そしてわたしも長い時間をかけてこのブログを書きましたが、完成するまでの間にSONG WRITERSを観て来ました。

先日行ったのですがまた今度行くので、感想はその後にでも書きます。

(ソンライもみなさん観ることをオススメしますよ…!)

話は前後しますが、ペールギュント兵庫公演も無事に終わったようですね。

キャストのみなさんお疲れ様でした!